■ コンサルタントは医者である コンサルタントは、店舗の医者と思ってください。 コンサルタントは店舗の病気を診断し、その病気の原因を見つけ出し、処方箋を書き、 治療するわけです。 患者はあくまでも店舗です。店舗が医者にかかり、病気を治療したい、 という願望が無い場合、コンサルティングは出来かねます。 また、実際の病気と一緒で、自分で治すのだ、という強い意思が必要です。 経営者や店長が、病名が判れば自分で治療できる場合、コンサルタントとしての仕事は、 病名の判定で終了します。 また、原因までを要望される場合は、それに従います。 原則的には、治療方法の提示でコンサルティングは終了です。 その後は、店舗段階で治療をされることです。 経営者や店長の中で、店舗の病気を指定したり、治療方法をコンサルタントに 指示される場合がありますが、基本的にはコンサルタントが病名を決定し、 治療方法を決めます。 病名、原因、治療方法がコンサルタントと同じ時は、コンサルティングを受ける必要はありません。 只、ご自分の確認としての参考意見提示は行います。 また、コンサルタントはスポーツで言うコーチの役目でもあります。 選手はあくまでも「あなた」なのです。 コーチと選手が一体になって、店舗の勝利を獲得するのです。 ■ コサルタントは作業員ではない コンサルタントは社員や作業員ではありません。店舗の病気を治す医者です。 現場に入って、店長や従業員と一緒に働く事はしません。 お医者さんを、自宅に連れてきて、一緒に生活しながら、治療をせよ、とは言えないように、 コンサルタントにも同じように考えてください。 あくまでも、実行は現場従業員と経営者の仕事です。 ■ コンサルタントは経営者や店長の代理ではない コンサルタントは経営者、店長の意思の伝達者ではありません。 従業員が言うことを聞かない、などの問題は、コンサルタントの仕事ではありません。 採用、教育などの原因、リーダーシップの原因が考えられます。 その分野のやり方や教育方法のコンサルティングは行います。 ■ コンサルタントの立場 コンサルタントの立場は、常に第三者です。経営者と同じ立場での考えを持って コンサルティングを行うのではありません。 病気を治療する医者に、同じ病気になったことがないから、その医者にはかからない、 という患者はいないはずです。 同じように、店長や従業員の立場にもなりません。 あえて言うなら、「お客様の立場」で、その店舗を観察分析します。 あなたのお店の、冷静なる第三者がコンサルタントと言えるのです。 ■ コンサルタントは万能の天才ではない コンサルタントも万能の天才ではありません。 出来ること、出来ないこと、 得意分野、不得意分野があります。クライアントとコンサルタントの得意分野を組み合わせ、 効果を上げることを考えましょう。 また他のコンサルタントを紹介する場合もあります。 ■ コンサルタントとうまくやるには 一番大切なことは、経営者の理念、店舗の運営理念です。 理念を無視してのコンサルティングは意味がありませんし、最終的に成功はしません。 成功の大本は経営理念にあります。 コンサルティングの第一番目は、経営理念、店舗の運営理念の理解から入ります。 コンサルタントをうまく利用し、成果を上げるには、まず経営理念をまとめ、明確にし、 コンサルタントに理解させることです。 コンサルタントにとってこの理念は、方針であり、条件であり、目的目標にもなります。 この大きな意味での条件をもとにして、店舗の病気を治療してゆくのです。 |